今日はちょっと大胆なタイトルをつけてみました。
でも、これにはちゃんとした理由があるんですよ。
私たちは今、時代の大きな変わり目に立っています。
医療の現場では人手が足りず、薬は足りず、病院もパンク寸前。
ニュースを見れば「医療崩壊」という言葉が頻繁に聞こえてきます。
そんな中、「薬剤師の未来は明るい」と聞くと、「いやいや、逆じゃないの?」と感じる方も多いかもしれません。
でも実は、この“崩壊”こそが、薬剤師にとってのチャンスなんです。
日本の医療が、今までの形を維持できないこれからの時代、誰が現場を支えるのか?
それは、まさに私たち薬剤師です。
このコラムでは、なぜそう言えるのかを、分かりやすく、できるだけ肩の力を抜いてお話しします。
コーヒーでも飲みながら、気軽に読んでみてください。
日本の医療は、すでに崩壊し始めている

皆さんもご存じの通り、日本は今かつてないほどの超高齢化・少子化社会に突入しています。
医療の現場では働き手が減り続け、高齢者の割合は増加の一途。
医療が逼迫していて、もはや“崩壊寸前”なんて言われる時代になってきました。
こう聞くと、「将来が不安…」と感じてしまうかもしれません。
でも私はあえてこう言いたい。
「薬剤師の未来は、医療崩壊によってむしろ明るくなる」と。
なぜか?理由は明確です。
まず、今の医療制度には無駄が多すぎます。
軽い風邪や花粉症、ちょっと膝や腰が痛いといった症状にも、保険診療が適用され税金が使われているのが現状です。
これらは市販薬、つまりOTC医薬品で充分に対応できるものばかり。
実際に、国会でも「保険で賄うべきではない」という議論が何年も前から出ていて、湿布薬やうがい薬などはすでに保険適用が制限されています。
そして、次に問題なのが「開業医の多さ」
今、日本には10万件を超える診療所が存在しますが、その多くが軽症患者を診ています。
これも誤解を恐れずに言うなら、「これって、薬剤師で対応できるんじゃない?」っていうケースも多い。
例えば「喉が痛い」「咳が出る」という人にPL顆粒やムコダイン、「胃がもたれる」という人にファモチジンとムコスタ。
もう、処方を見なくても頭に浮かぶくらい、いつものパターンですよね。
こういった医療に、莫大な医療費が投じられているのが現状です。
しかも開業医は、勤務医よりもはるかに高い収入を得ていることも多い。
この状況に、国もついに動き始めています。
「小さなリスクは自助、大きなリスクは公助」という考え方にシフトして、開業医の収入も適正化の方向へ。
つまり“軽い症状”は医師から薬剤師へシフトしていく可能性が高くなるということです。
これから薬剤師の出番が増える理由

よく考えてみましょう!
現在、薬剤師は6年制の大学を卒業し、国家試験を突破して資格を得ています。
でも、やっていることは昔の4年制薬剤師とほとんど変わらない…というのが現実じゃないですか?
これは社会的にも大きな問題で、薬剤師の能力を活かしきれていないという声が高まっています。
その背景にあるのが、医師会の強い影響力。
これまで医師会は、自分たちの既得権益を守るために政治にも強く働きかけてきました。
でも最近、その力も徐々に弱まってきています。
SNSやメディアでの議論もあり、風向きが変わり始めているんです。
たとえば、「医師でなくてもできることは他の医療従事者に任せるべき」という意見や、
「診療所の開業を制限すべきだ」という声が国会でも上がるようになってきました。
こういった流れの中で、薬剤師の役割は確実に増えていきます。
すでに、コンビニや薬局でオンラインで薬の説明をして販売する制度の検討も進んでいます。
関連記事:コンビニでのOTC (市販薬)の販売は、薬剤師にとって朗報か?メリット・デメリットは?
これまで処方薬に頼っていたような領域が、OTC(一般用医薬品)にシフトしていく。
この動きはまさに、薬剤師にとってのチャンス!
今まで日陰に置かれていた薬剤師が、ついに表舞台に出るときが来たんです。
「二刀流」の薬剤師が活躍する時代へ

ここで、ちょっと気になる疑問が出てくるかもしれません。
「医療費が厳しくなっていくなら、保険調剤の点数も減って、薬局経営も厳しくなるんじゃないの?」って。
確かに、今まで通りの対物中心の業務では、調剤報酬が減っていくのは間違いありません。
これからは対人業務、そして在宅へのシフトが必要になります。
でも安心してください。
薬剤師は開業医のように高収入を得ているわけではないので、報酬の削減も“それなり”で済む可能性が高い。
それに、私たちには“保険を使わない武器”がある。それがOTC医薬品です。
今、医療用医薬品が手に入りにくくなっているのは、製薬メーカーが利益を出せないからです。
もう儲からない薬は作らない。
それが現実です。
じゃあ、どうするか?
製薬メーカーはOTCの分野にシフトしています。
市販薬であれば利益が確保できるし、今後風邪薬や花粉症の薬が保険から外れたとき、
それらを扱えるのは薬剤師だけなんです。
医師が今、美容医療や自由診療に流れていっているのは、保険診療が儲からなくなってきているから。
でも薬剤師は最初から“二刀流”でやってきた。
調剤もできるし、OTCも扱える。
この強みが、これからの時代に本当に生きてくるんです。
OTCが伸びれば、それだけ薬剤師の職域も広がります。
薬剤師の専門性が問われ、必要とされる場面がどんどん増えていくでしょう。
まとめ:医療の転換点で、薬剤師が輝くチャンス

さて、ここまで長々と語ってきましたが、要点をまとめましょう。
• 日本の医療はすでに崩壊が始まっており、軽症患者への医療資源の使い方が見直されつつある
• 開業医の報酬適正化や診療制限の動きの中で、薬剤師の役割が再評価されている
• 薬剤師には、OTCという“保険外の武器”があり、これが今後さらに重要になる
• 薬剤師はもともと「二刀流」で、時代の変化に柔軟に対応できる立場にある
だからこそ、薬剤師の未来は明るい。
もちろん、自己研鑽や新しい知識のアップデートは必要です。
でも、私たちはずっと真面目に、地道に、誠実にやってきました。
その努力が、ようやく報われる時代が来ようとしているんです。
これからは、自分の専門性を活かしながら、自信を持って前に進んでいきましょう。
私たち薬剤師の力が、日本の医療の未来を支えると信じて。
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